FC2ブログ
霧島工房 アイマス同人界の隅っこで蠢くピコ手改めフェム手サークル
次のイベントは コミックマーケット88 日曜日 東 メ-21a です!

他、各種イベント参加検討中

弊HPへのリンクはご自由にどうぞ。バナーはこちら

律子オンリー、3年ぶりの単独開催!

熱病

一応、驟雨の続きと思いねぇ。霧島です。

季節はずれもいいところっていうか、こいつ書き始めたのって8/4なんですよね……
だめじゃーん。(笑)

----------------------------------------------------------------------------
(まいった……)
 例え夏とはいえ、雨に濡れたまま冷房にあたるとそりゃこうなるのは当然だろう。背筋に絡みつく嫌な感触、ズキンズキンと響く頭痛、どこからどうみても風邪を引いたとしか思えない状況だ。
 今年はスコールみたいな夕立が多くて出先で降られることも多いからできるだけ傘を持つようにしていたけど、よりによって昨日に限っては持っていないときに降られてしまった。それも、持って行かなかったわけじゃなく、仕事先のテレビ局に傘を忘れてきた上での濡れ鼠なだけにまた癪に障る。一緒に水を滴らせていた律子はすぐにシャワーを浴びさせたけど、俺自身はざっと拭いただけでそのままにしてしまったのがまずかった……なんて、いまさら昨日のことを後悔してみたところでどうなるわけでもない。
「おはようございます、プロデューサー。……顔色が悪いみたいですけど、大丈夫ですか?」
 やはり顔にも出ていたのだろう、俺と顔を合わせるなり、軽く眉を寄せて律子がそう尋ねてきた。この辺の鋭さはさすがというべきか。もっとも、律子を前に「風邪を引いちゃったんだ。あは」なんて言った日には何を言われるかわかったものじゃない。極力いつもの調子で、笑って答える。
「え? 気のせいだよ、気のせい。これでも高校時代は一遅刻無欠席だったんだぞ」
「なんか微妙な話ですね。でも、無理は禁物ですよ」
 特に深追いしてくることもなく、普段どおりの様子で律子が返してくる。何とかごまかせた、か。
「言ってくれるね、律子選手。そういう律子こそ、無理は禁物だぞ」
「私は大丈夫です。まだまだ若いし、それに体調管理くらいはお手のものですから」
「なんだそりゃ。それじゃまるで俺が『おっさん』みたいじゃないか」
「何言ってるんですか。私から見たら十分『おっさん』ですよ」
「まったく酷い言われようだな。さて、と。ミーティングに入るか」
「はい!」
 うん。やっぱり律子の笑顔が俺にとっては最大の薬らしい。さっきまで響いていた頭痛は、少なくとも耐えられないほどのものではなくなっていたし、背筋に絡み付いていた悪寒も幾分和らいだ。これなら今日一日乗り切れば何とかなる、か……そう思って、ミーティングルームへと向かった。


「じゃあ、とりあえず次のオーディションは『Vocal Master』ってことで。久々の大舞台ですね」
 軽く頬を紅潮させて、律子が声を弾ませる。最近はどちらかというと安牌的なオーディションが続いていたから、やはり大舞台を前に期するものもあるのだろう。
「だな。最近調子もいいし、実力を出し切れば十分勝てるだろう」
「ええ。ここは一つ、ばしっと気持ちよく勝てるように準備しましょう。他になにかありましたっけ?」
 念のため、手帳の中身を確認してみる。話し合わなきゃいけない内容は……特になさそうだ。
「明日からのスケジュールは特に問題ないし……これで終わりかな」
「そうだ、この後予定ってあります?」
「この後か? 残務が少しあるから、それを片付けたら終わりかな」
 やれやれ、なんとか今日を切り抜けられそうだ……そんな油断がいけなかったのかもしれない。それまで一時忘れていた体の不調が、またぞろ自己主張を始めた。ずきん、と響いた頭痛が、まるで反攻ののろしのようにも思える。
「じゃあ、ラーメン食べに行きません? この前、ちょっとよさげな店を見つけたんですよ」
「ラーメン? また何とも色気のないお誘いだなぁ」
「何馬鹿なこと言ってるんですか。プロデューサー相手に色気を振りまいて、下手にスキャンダルにでもなったらどうするんです?」
 口を尖らせて、それでもどこか楽しげな表情で話す律子の表情が、どういうわけかはっきりと見えなくなってきた。なんだ? このせなかにからみつくいやなかんしょくは……
「はは、は……たしかに……」
「プロデューサー? ちょ、ちょっと、プロデューサーっ?」
 律子、なにをあわてているんだ? おれが最後に見たのは、だんだんとせまりくるゆかと、律子のあしだった……


「……っ……ここは……」
「気がつきました? プロデューサー」
 聞きなれた律子の声。聞きなれている律子の声であることは間違いないけど、妙に不安そうな口調が気になる。視線をめぐらせると、いまいちはっきりとしない視界に、律子の顔らしきものが見えた。
「律子……どうしたんだ?」
「どうしたもこうしたもありません! プロデューサー、倒れたんですよっ?」
「倒れた……俺が?」
 ……段々と鮮明になってくる、そこまでの記憶。確か、律子とミーティングをしていて、ミーティングが終わった後律子とラーメンがどうとかこうとかという話をしていて……
「体調が悪いなら悪いとはっきり言ってください! 無茶をするなとは言いませんけど、倒れるなんて言語道断、もってのほかです!」
「ああ……すまない。言い訳のしようもない」
 日々、体調管理を怠るなと口をすっぱくしていっている張本人がこれだ。律子が怒るのも無理はない。昔はこのくらいならどうってこともなかったはずなんだが……やっぱり歳を取った、ということなのだろうか。
「プロデューサーにもしものことがあったらどうするんです! プロデューサー自身だけの問題じゃないんですよ?」
「ははは……でも、律子なら一人でもやっていけるんじゃないか? セルフプロデュース、で」
 体調管理一つ出来ないへぼプロデューサーなんて、律子の足を引っ張るだけじゃないか。そんな思いが言わせた言葉に、律子は声を低くして答えた。
「……本気で、そんなこと言ってます?」
「え?」
 予想外の反応に、思わず律子の顔を見る。さぞかし怒気に満ちているであろうと思ったその顔は、今にも泣き出しそうな、そんな表情を浮かべていた。
「私がここまでやってこれたのは、プロデューサーがいてくれたからです。そのプロデューサーがいなくなったら、私はこれから誰を信じて、誰を頼って活動していけばいいんですか?」
「律子……」
 普段、泣き言や気弱なことをこぼさない律子がここまで……自分の考えの甘さに軽く自己嫌悪を覚えつつも、一方でそれだけ頼りにされていたという事実は、正直嬉しい。しっかりしているといっても所詮はまだ18歳、ということだろうか。
「……すまん。もう少し気を配るようにする」
「…………お願いしますよ、本当に」
「ああ。まずは律子さんご推薦のラーメン屋に行けるよう、努力する」
「……馬鹿」
 いや、まったくもって馬鹿だ。
 でも、その馬鹿のおかげで、律子との距離が少しだけ縮まったような、そんな気がした。



はい。3ヶ月かけてこれかよっていう突っ込みが全国津々浦々から入ってきそうですね(笑)
まぁ、色々あったんですよ、色々……
novel_Rとかnovel_Rとかnovel_Rとか……

そしてそのいろいろあったnovel_Rですが。

無事、入稿いたしました!

ほんの4時間ほど前に。
要するに、目下鋭意完徹続行中です。ぃぇぃ!orz

細かい告知とかは改めてさせていただく予定ですが、本文正味が200Pを超えるという、そこそこそれなりに結構なヴォリュームと相成りました。
そのヴォリュームにふさわしい内容になったかと思います。

一つ、11/2のアイドルMySTAR2008では、M列12席の「霧島工房 with NOVEL_R」を、一つよろしくお願いいたします。
スポンサーサイト



【2008/10/16 10:00】 | SS(もどき含む) | トラックバック(0) | コメント(0)
<<のべらーるだけじゃないんです | ホーム | 配置が決まりました>>

コメント

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

  製作者様のHPはこちら!

フォローしたい奇特な方はこちら

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

管理人:霧島義隆

霧島義隆

元765プロ所属、今は律子と一緒に独立してとあるデレマス事務所「律子ぺろぺろの会」代表。気付いたら個人でもS3、事務所もs3。他、アケマス・アイマス2・アイモバ・ミリマスでもアイドルマスターの称号を取ったので自称5冠。ただしミリマスは引退済み。
なんちゃってSS書き。色々こじらせてめんどくさいと言われがち。

口癖は #律子ぺろぺろ
危ないので石は投げないでください。

個人ID:57798220
事務所ID:6698

一緒にぺろぺろする方、募集中です。

最近の記事

カレンダー

05 | 2020/06 | 07
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる