おそらく、この話を書くタイミングはここしかないのではないかと思うので、ここでめんどくさい話をしようと思う。
九回目の「9.18」が過ぎ去っていった今日この頃、どうしても見過ごせない話が二つあった。一つ目は、とあるアイマスの歴史を振り返ってみるブログというところに書かれていた「これらの発表(9.18の発表 霧島注)に嫌悪感を感じた者からは、『9・18事件』と揶揄されることになった」という一文。そしてもう一つは、ツイッターの友人のした「ジュピター9周年が祝われているのをみると918もネガティブな日ではなくなったんだなあと」という発言。
だが、待ってほしい。「あの日」の業は、そんなに軽くはないぞ、と。お気持ち表明だと笑うなら笑うでいい。ただ、笑うなら、どうか最後まで読んだ上で笑ってほしい。最後まで読んでいただいた上で笑われるのであれば何も言わない。だが、最後まで読まずに笑うのであれば、全力で君のことを軽蔑しよう。
そう、これは、多分、呪いの話だ。
これはもう時効だろうから最初に言ってしまうが、あの日を迎える一年ほど前に、実は私は律子がアイマス2ではプロデュースできないということを知っていた(信頼できる知人から聞かされていた)。タイミング的にその話に言及されるとしたら多分ここだろうと思って、色々と無理を押してあのゲームショウに足を運び、そしてJCBに魂を売り(当日会場でカードの契約をすると優先入場券をもらえたのである)、あの場に立ち会っていた。だから、その発表自体は「ああ、やはりあの話は本当だったか……」というのが、自分個人の感想だった。ガミPの「まぁ、律子たちはプロデュースできないですけどね」みたいな適当な軽すぎる一言からの、若林さんの「律子は、夢をかなえてプロデューサーになりました」という一言に、あらゆる感情を飲み込んで、どうにかその現実を受け止めようとその場では努力していた。ついでに、その場の空気感としては、Jupiterに対する嫌悪感云々より、この発表そのものをどう消化すればいいのだ? といった雰囲気が流れていたように感じたということを付記しておく。
だが。その後の展開は悪夢そのものだった。あの発表を受けて、ディレ1は「4人をプロデュースできないということはきちんとした形で発表したかった」などという妄言を吐き、そして「善良なるアイマスP」たちは、あの発表を受けて荒れるPたちに対して「アンチ」というレッテルを張り付ける。あの時の「善良なるアイマスP」の所業は、例えるなら、うつ病患者に対して「未来はどうなるかわからないじゃないか。そんなに悲観せずに頑張れよ!」あるいは、「そんなにこの世が嫌なら自殺すれば?」と言っているに等しかった。「アンチ」の言動に一部度が過ぎたものがあったことは事実だ。暴走して犯罪を犯すなど言語道断である。だが。だが、「団結」「仲間」などという美辞麗句を並べながら、傷ついた我々に対して石を投げつけた「善良なるアイマスP」のことを、私は絶対に許さない。あの時、嘘でもいいから何故「せやな。つらいよな」と言って肩を叩いてくれなかったのか。出てもいないゲームに文句を言うな? 律子Pとしての存在を全否定されることがわかっているのに、それに対して文句を言うことの何が悪い? さらに問おう。そうして出てきたゲームを、諸君らはやったのか? 私はやった。真アイドルマスターの称号を取る程度に。その上で言おう。私の存在を否定した上で出てきたゲームが、これか。クソが。と。
9.18の騒動を大きくしたのはゲハブログだ、といった話もある。一面においては事実ではあろう。だが、少なくともあの時の彼奴らがやったことは火のないところに煙を立てたわけではない。そもそもの火元は、本家だったということは言っておきたい。よくもまぁここまで丁寧に薪をくべられるものだと呆れかえったものである。ゲハブログの存在がクソであることに異論はないが、少なくとも自分にとって、往時それ以上にクソだったのは、本家と「善良なるアイマスP」の連中である。時々アイマスPは品行方正みたいな話が出てくるが、何を寝言を言っているかという話である。こんな古い話をいつまで引きずっているんだという向きもあろう。だが、自分の存在を全否定され、仲間と思っていた連中から石もて殴られ、その恨みを簡単に忘れられると思うか? あんな時代もあったねと笑って話すには、少なくとも私にとってはいささか以上に重すぎる過去である。
私はその後モバマスに救われたのでまだアイマスPとして存在している。それがいいことか、悪いことなのかはわからない。そして今、こんな話を垂れ流すのは、心の片隅に、お前たちも多少なりとも居心地の悪い思いをするがよい、という思いが皆無とも言わない。逆に、お前は何を生ぬるいことを言っているんだ? というくらい、自分より深い傷を負っているPもいるだろう。あれからもう9年経ってしまった。今更、当時の私の気持ちをおもんばかってくれ、というつもりはない。Jupiterの9周年、そして来年には10周年も祝うななどというつもりも毛頭ない。ただ、ただ、あの「9.18」という「事件」は、そういう側面もあったということは紛れもない事実である、ということをどうか心の片隅にとどめておいてほしい、そして、その日の度に古傷がうずいてしまうPたちにどうか、冷たい言葉を投げかけないで欲しい……ただ、今はそう思うのである。
最後に、めんどくさい話を二本置いておこうと思う。
遺志(pixiv)
輝く季節へ(pixiv)